“アポをとる”というのはどうもＶＩＰだけが使う言葉ではないようだ。現
代の子どもたちは、塾や習い事で忙しく、子ども同志で電話をかけ、アポをと
って遊んでいるのだ。仕事帰りに「じゃあ、飲みにでも行くか。」という行き
当たりばったりなビジネスマンよりも時間のやりくりがたいへんなのだ。そこ
のお父さん！、塾に任せないで、自分で子どもの面倒見てあげなさい。
　だから、子どもたちは、学校が終わっても、どこかの建物の中で、先生に言
われるがままの時間を過ごしている。

　ボクをはじめとして、昔の子どもたちは違った。確かに多少は塾に通ってい
る同級生もいたが、「暗くなるまでに帰ってきなさいよー。」という親の門限
コールを背にランドセルを放り投げると、一目散に学校のグラウンドや行きつ
けの野山や池や川にすっ飛んで行った。そして、暗やみに迫る夕暮れの中を、
汗まみれ、泥まみれで帰ってきた。そう、日没が門限の時間だったのだ。地球
のサイクルに同期した生活をしていた。暖かい夏は長い時間遊べたし、寒い冬
は短時間で家の炬燵に潜りこんだ。もちろん、友だちの約束も学校で済ませる
ので、電話なんてほとんどかけたことがなかったし、腕時計も必要なかったの
だ。時間を身体で管理していた。

　学校の授業では、机に座ってコツコツと授業を受け（まじめに聞いたかどう
かは不明だけれど）、身体を動かせない、その鬱憤を放課後の自由の中で晴ら
した。育ち盛りの子どもだからそうするのが当たり前なのだ。

　しかし、今の子どもたちは、学校でも、放課後も机に座っている。運動能力
が低下している、とよく調査結果が嘆いているが、当たり前ではないか！。だ
から、精神的にも肉体的にも自由な時間は必要なのだ。

　対策は、もっと身体も精神も自由にする時間を多くするしか方法はないと思
う。今の教育環境（教育委員会の意識）、家庭環境（親の意識）を変えるしか
ないのだ。そうしないと、自由な時間は生み出せない。

　「時間の管理術」、「知的生活術」などという、“今のせわしない生活の中
から新たに時間を生み出す”ための書籍が多発されていることが証明している
通り、日本人は生活パターンを変化させて、時間を生み出すことが苦手なのだ
。そんな書籍を出版している人は、その生活はパターンなのである。しからば
、なかば強制的に自由な時間を作り出す必要があろう、と思う。家庭ので事は
学校は関知できないから、学校の中の時間を自由に開放する、精神を開放する
。そんな教育には、多様な変化のあるフィールドで、自由な発想を利用して、
着実に体力や知識を九州できるアウトドア遊びを利用した環境教育が最適だと
思っているのがボクなのである。おまけに環境に優しい心まで育むのである。
素晴らしい！。学校にも１限目、２限目という時間的区切りのない日があって
もいいんじゃないのかなぁ。